今年もやって来る夏キャンプのセオリーを確認しよう ②
SCENE 1 不動尊公園キャンプ場の夜どこまでも長く続く桜並木の遊歩道には学校帰りの小学生達が戯れながら帰宅する風景が見えた。その中の一人の少年が何かを見つけ手に取ると意地の悪い顔をしてとある少女にソレを押し付けようと追いかけ回し始めた。「キャーー！！あっち行って！やめてー！」少女は大声で叫び一生懸命にその少年をしりぞけようとするのだが…少年は執拗に迫り追いかけることをやめなかった。彼はきっとこの少女が好きでとにかく構いたい衝動に駆られているのだ。「やめてったら！本当にお願いだから！」少女は堪らずしゃがみ込み泣き出す事態。彼女にとっては幼年期最悪のエクスペリエンスとなった。いじめっ子のその少年が手にしていたのは緑色の物体…アゲハ蝶の幼虫である。以来、少女は初夏の青々とした若葉に付く芋虫毛虫が何よりトラウマとなりそれを採って追いかけ回すようなヤンチャな男子を憎むようになったとかなら...
| 今日もどこかで野遊びを… |