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富士山頂の測候所から、大気汚染物質の広がりの謎にせまる

富士山頂の測候所から、大気汚染物質の広がりの謎にせまる

私たち早稲田大学創造理工学部大河内研究室では、富士山頂にある旧富士山測候所(現在の名称は富士山特別地域気象観測所)を夏季に借用し、地球規模での大気汚染物質の動きを研究しています。これまでに中国大陸から空気が富士山頂に運ばれてくると、酸性物質・重金属・発がん性を引き起こす有害な有機物など、様々な大気汚染物質の濃度が高くなることが分かりました。また、国立環境研究所による二酸化炭素の通年観測により、偏西風が強まる冬から春には、ハワイのマウナロで観測されている二酸化炭素濃度よりも明らかに高くなり、日本の大気汚染は大陸の影響を強く受けていることが明らかになっています。こういった事象からも高度が高く、東アジアの大気の状態を精密に測定できるうってつけの場所に位置する富士山は、地球大気環境を見守る「目」として重要なのです。

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