comachinchinさんの投稿
いつも青物を狙ってる時、足元のアジが気になっていた。30センチ近いワガママボディに目が吸い寄せられる。身を捩るようにイワシの群れに喰らい付き、ギラついた黄金は僕の心を揺さぶった。
ーーーーいいだろう、そこまで言うのならば覚悟はできているんだろうな?ーーーー
滾る思いを胸に、新たな刃へと手を伸ばす。サイズの割に高いのはタングステンだからか、はたまた自信から来る強気か(タングステンだから)。抜いた刃を今更鞘に戻すなど侍の恥。いざ参ろう、熱き死闘の果てへと!!
目も当てられないバカとバカの鍔迫り合いが今、始まろうとしていた。
青物バラシの翁
ー完ー